同じペットボトルでもゴミとして出す場合、なかに入ってたものによって、その後のリサイクルの方法が違ってるのは、ご想像の通りです。ミネラルウォーターならそのまま、清涼飲料やお酒であれば水で軽くゆすればきれいになって、後は難なくリサイクル工程にのって、プラスチックの再生原料であるきれいなペレットに戻ります。醤油は水でゆすげばある程度はきれいになりますが、醤油の色はしみついています。洗剤を入れて洗うと見た目はきれいになりますが、醤油の成分は樹脂に溶け込んでいるので、専門的に洗浄しても落ちません。原料にするとわずかに醤油の色がついてきます。また、綿にした場合、清涼飲料などのものは繊維がすーっと長く伸びますが、醤油からのものは途中で切れてしまいます。ですから、醤油のボトルはまったく問題がないわけではないのですが、今回の容器包装リサイクル法で、分別収集の対象になり、マテリアルリサイクルされるのは 清涼飲料・酒類・醤油 この三つです。
さて、もっとあくの強い中身ついてはどうでしょう。サラダ油や洗剤などもボトルは再生利用を目的とした分別収集の対象からは外れています。水で洗ったぐらいで、あのベタベタは落ちません。洗剤を入れて、お湯で洗ってもまだまだです。完璧にきれいにしようとしたら、たくさんの時間と労力と資源とエネルギーを使ってしまいます。そこまで出来るものではありませんし、またする必要もないものだと思います。こうした用途のペットボトルは前処理で異物を除いてケミカルリサイクルされます。薬品を入れたものも駄目です。無色透明なものなら洗えば一見きれいのになりますから、問題はないように思われるでしょうが、ポリエチレンボトルの場合には、塩酸の入ったものなどは洗えば臭いは残らないのですが、粉砕して機械に入れて熱を加えて溶融再生すると、塩酸が溶け込んでいるために機械が腐食したり、ツーンと鼻にくる塩酸臭が出てきたりします。
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